施術で行うこと:姿勢を“根本”から整えるアプローチ
肩こり・頭部前方位(ストレートネック)は、頸椎だけを触っても改善が続きにくいテーマです。
当院では胸椎可動性・肩甲帯(肩甲骨の滑走)・頸椎の中立位をワンセットで再構築します。
① 評価(アセスメント)
- 頭部前方位角(FHP):耳たぶ–肩峰ラインの前方偏位を写真計測
- 胸椎伸展・回旋:椅子座位での可動域テスト(胸郭の拡張性)
- 肩甲骨の癒着:前鋸筋・小胸筋・菱形筋の滑走テスト( scapular assistance )
- 頸椎セグメント:C0–C2(上位)・C5–C7(下位)の可動差、圧痛
- 呼吸様式:胸式優位/腹式の同調、横隔膜の硬さ
② 整体・矯正(アライメント調整)
胸椎を“土台”として整え、頭が自然に体幹の上に戻るよう導きます。
- 胸椎モビリゼーション:伸展/回旋の連動を回復(椎間・肋椎関節)
- 肩甲骨はがし:小胸筋・大胸筋の短縮を解放、前鋸筋・下部僧帽筋の滑走改善
- 頸椎ポスチュラルリリース:C0–C2の過緊張を解除し顎引き位を取り戻す
③ 鍼(電気鍼の使い分け)
- 緩める鍼:咬筋・側頭筋・胸鎖乳突筋・板状筋群などの過緊張をゆるめ、血流・リンパの滞りを改善
- 鍛える/引き締める鍼:深頸屈筋群・肩甲下筋・前鋸筋などに微弱電流で“保持力”を引き出し、頭部の位置を安定
④ 呼吸(横隔膜×胸郭)
横隔膜の伸び縮みを取り戻すと、胸郭が広がり首・肩の代償緊張が低下。自律神経も整いやすくなります。
- 肋骨下角のモビライゼーション+腹背での“360°呼吸”誘導
- 胸椎伸展位での鼻吸気3秒/口呼気6秒(就寝前ルーチン)
セルフチェック(30秒)
- 壁立ちで「後頭部・肩甲骨・仙骨・踵」が自然に接地できるか
- 両手を万歳して痛みなく耳の横まで上がるか(胸椎伸展)
- 頸を軽く顎引きして、首の後ろが詰まらず呼吸が深まるか
※ 強いしびれ・脱力、夜間痛、外傷直後の激痛・可動制限、発熱や原因不明の体重減少などがある場合は、先に医療機関での評価を推奨します。
肩こり・姿勢ケアに役立つおすすめアイテム
記事で解説した〈頭部前方位・ストレートネック・胸椎可動性・肩甲骨の癒着〉の改善をサポートする実用アイテムです。枕(頭部・頸部アライメント)、ツボ押し(筋膜リリース)、マッサージ機器(循環・代謝UP)、ストレッチ/姿勢(胸椎〜肩甲帯の再教育)の順に掲載しています。
枕:頸椎の中立位を保ちやすいタイプ
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ツボ押し:顎下〜鎖骨・肩甲帯の流れづくりに
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マッサージ機器:硬さリセット&循環アップ
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ストレッチ/姿勢:胸椎〜肩甲帯の再教育
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注意
※本記事は健康維持・セルフケア情報の提供を目的としています。
医療行為・診断・治療を目的としたものではありません。


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