黄ぐすみは「糖化」と「脾」のサイン|鍼灸師が教えるAGEsをためにくい食べ方・調理法と、内側からのリバースエイジング

黄ぐすみは「糖化」と「脾」のサイン フェイスケア

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シミやクマがあるわけやないのに、顔全体がなんとなく黄色っぽくくすんで見える。ファンデーションの色が合わなくなってきた…。
そんな「黄ぐすみ」に関わると考えられているのが、糖化(とうか)です。

この記事では、糖化と黄ぐすみの関係を研究から整理して、東洋医学の「脾(ひ)」の見方、体質セルフチェック、治療院でできること、そしてAGEsをためにくい調理法・食べ方を紹介します。

私が鍼灸師として大事にしているのは、「健康と美しさは表裏一体」という考え方です。肌の色は、体の中の状態を映す鏡でもあるんです。毎日の食事と巡りを整えて、明るい顔色を取り戻していく。それが私の考える「リバースエイジング」です。

この記事でわかること

  • 糖化とAGEs(終末糖化産物)の基本と、黄ぐすみとの関係
  • 東洋医学で「黄色は脾の色」と考える理由と、体質セルフチェック
  • AGEsをためにくい調理法(煮る・蒸す・酸味を使う)と食べ方
  • 治療院でできることと、くすみが気になる肌の毎日のケア
  • 黄ぐすみと間違えたくない「白目まで黄色い」サイン

施術の現場でよく聞くご相談

施術の現場では、こんな声をよく聞きます。

「シミはないのに、顔色が黄色っぽくくすんで見えるんです」
シミやなくて、顔全体の色味の変化が気になる、という方は多いです。

「ファンデーションの色が、前より合わなくなってきて」
肌の色の変化に、メイクの合わなさで気づく方もいます。

「甘いものがやめられなくて、肌に出てないか心配で」
間食や甘い飲み物と肌の関係も、よく相談されます。

※よくいただくご相談を、個人が特定されないよう一般化して紹介しています。

糖化とは?AGEs(終末糖化産物)の基本

糖化とは、体の中の余分な糖が、たんぱく質と結びついて変わっていく反応のことです。その結果できるのがAGEs(Advanced Glycation End products:終末糖化産物)です。

皮膚の老化とAGEsについてまとめた総説では、AGEsは糖尿病で多くつくられるだけやなく、年齢とともに健康な体の中でもつくられること、皮膚の老化に関わる可能性があることが書かれています。ただ、皮膚の老化でAGEsがどんな役割をしているかは、まだはっきりとはわかっていないとも書かれています。[1]

糖化が「黄ぐすみ」に関わる理由

20〜50歳の女性の頬の皮膚を調べた研究では、20代でも表皮にAGEsがたまっていること、そしてくすんで見える肌のグループでは、AGEsの量が多かったことが報告されています。[2]
顔のAGEsの量と肌の状態の関係を調べた研究では、AGEsの量は、肌のキメや水分量よりも、肌の色(明るさ・黄みなど)との関係が強かったそうです。[3]

つまり黄ぐすみは、「肌の表面の汚れ」やなくて、肌の中で起きている変化のサインのひとつと考えられるんです。

「白目まで黄色い」ときは、黄ぐすみではないかもしれません

皮膚だけでなく白目も黄色くなるのは「黄疸(おうだん)」のサインです。血液の中のビリルビンという黄色い色素が増えすぎると起こり、肝臓や胆のうの病気が関わることがあります。強いお腹の痛み、熱、黒っぽい便などがあるときはできるだけ早く、そうでなくても数日のうちに、内科で診てもらってください。[6]

東洋医学の見方:黄色は「脾」の色

東洋医学の五行説では、五臓それぞれに対応する色があって、黄色は「脾(ひ)」の色とされています。脾は、食べたものを消化吸収して、気や血をつくる働きをすると考えます。

西洋医学の「糖化」と、東洋医学の「脾」は、どちらも「食べたものをどう処理するか」に関わる見方です。黄ぐすみのケアは、肌だけやなくて、毎日の食べ方を見直すところから始まります。

黄ぐすみに関わる体質セルフチェック

次のサインは、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD-11)の伝統医学の章で、それぞれの体質(証)の特徴として挙げられているものをもとにしています。[5]
当てはまるものが多いタイプが、今のあなたの体質に近いと考えてみてください。いくつか重なっている方も多いですよ。

① 脾虚(ひきょ)タイプ:消化吸収の力が弱っている

肌に表れやすいこと:顔色が黄色っぽく、つやが出にくい

  • 食欲がない、食後にお腹が張る
  • 便がゆるくなりやすい
  • 体がだるい、手足に力が入らない
  • 舌がぼってりして、ふちに歯のあとがつく

おすすめのツボ:足三里(あしさんり)

② 痰湿(たんしつ)・水滞タイプ:余分な水分がたまっている

肌に表れやすいこと:くすみ、むくみ

  • 頭や手足が重い、体が重だるい
  • 食欲がない、お腹が張る
  • 口がねばつく、胸やみぞおちがつかえる感じ
  • 舌の苔が白く厚い、べたっとしている

おすすめのツボ:足三里・陰陵泉(いんりょうせん)

③ 湿熱(しつねつ)タイプ:余分な水分に熱がこもっている

肌に表れやすいこと:黄みのあるくすみ、べたつき

  • お腹が張る、吐き気がある、食欲がない
  • 手足が重い
  • ねばっとした便で、すっきり出きらない感じ
  • のどが渇く、尿の色が濃い
  • 舌が赤く、苔が黄色くべたっとしている

おすすめのツボ:足三里・陰陵泉

※WHOの定義では、湿熱タイプのサインに「顔や白目が黄色くなる」も含まれています。[5] ただ、白目が黄色いのは、上で書いた黄疸のサインでもあります。体質の問題として様子を見ずに、まず内科で診てもらってください。

治療院(鍼灸院)でできること

  • 脾胃(消化吸収)を整えるツボへのアプローチ:足三里・中脘など、胃腸の働きと関わるツボを中心に、体質に合わせて鍼やお灸をします。舌や脈の様子も見て、体質を確かめます。
  • 美容鍼で顔の巡りを整える:顔の筋肉のこわばりをゆるめて、血色を整えることを目指します。
  • 食べ方・生活習慣の相談:食事の時間や量、間食のとり方など、体質に合わせた養生をお伝えします。

臨床経験上、顔のくすみを気にされている方の中には、胃腸の疲れや、間食・甘い飲み物の多さをともなっている方が多いです。

上の体質チェックでいうと、黄ぐすみが気になる方は脾虚のサインがいちばん多く、甘いものや冷たいものをよくとる方では痰湿が重なっていることが多いです。

自宅でできるケア:AGEsをためにくい調理法・食べ方

① 「焼く・揚げる」より「煮る・蒸す」

食品の中のAGEsを調べた研究では、焼く・揚げるなど、水を使わない高い熱の調理で、AGEsが生のときの10〜100倍以上に増えることが報告されています。[4]
同じ研究では、次のような工夫で、調理中にできるAGEsを減らせることが示されています。

  • 水を使う調理(煮る・蒸す・ゆでる)にする
  • 調理の時間を短くする
  • 低めの温度で調理する
  • レモン汁やお酢などの酸味を使う(下味や漬けこみに)

脂質とたんぱく質が多い動物性の食品はAGEsが多くなりやすく、野菜・果物・全粒穀物などは、調理したあともAGEsが比較的少ないそうです。[4]

② 主食に大麦(もち麦)を混ぜる

白いご飯に大麦(もち麦)を混ぜると、食物繊維がとりやすくなって、かみごたえも出ます。東洋医学でも、よくかんで食べることは、脾胃をいたわる基本の養生なんです。

③ 脾をいたわる食べ方

  • 冷たい飲み物・甘い飲み物をとりすぎない
  • よくかんで、腹八分目を心がける
  • 夜遅い時間の食事や間食をひかえる

④ 足三里のお灸・ツボ押し

足三里(あしさんり)は、ひざのお皿の外側の下のくぼみから、指4本分下にあるツボです。胃腸を整えるツボとして知られていて、セルフお灸や、気持ちいいくらいの強さでのツボ押しがおすすめです。
陰陵泉(いんりょうせん)は、すねの骨の内側のきわを、足首からひざに向かってなで上げたとき、指が止まるくぼみにあります。むくみや体の重さが気になる方に。

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よくある質問(Q&A)

Q1. 黄ぐすみと普通のくすみの違いは?

A. くすみには、血行が悪くて青っぽく見えるもの、角質が厚くなって灰色っぽく見えるもの、メラニンで茶色っぽく見えるものなどがあります。黄ぐすみは、顔全体が黄色っぽく見えるのが特徴で、糖化(AGEs)との関わりが研究されています。白目まで黄色いときは、黄ぐすみやなくて黄疸のこともあるので、内科で診てもらってください。[6]

Q2. 糖質を抜けば糖化は防げる?

A. 糖質は体に必要なエネルギー源です。極端に減らすんやなくて、食べる量やタイミング、調理法、よくかむことなど、毎日の食べ方を整えるのがおすすめです。食事の制限が必要な方は、医師に相談してください。

Q3. 一度できたAGEsは消える?

A. 研究では、AGEsができる反応は元に戻らないとされています。いっぽうで、皮膚の細胞にはAGEsを分解・処理するしくみがあることも研究されています。まずは「新しくためにくい」食べ方や調理法を意識してみてください。

Q4. 抗糖化をうたう化粧品は効く?

A. 化粧品で糖化に注目した研究は進められていますが、多くはメーカーによるものや、条件をしぼったものです。化粧品はメーカーが表示している範囲の効果で考えて、食事や生活習慣と組み合わせるのがおすすめです。

Q5. 焼き魚や揚げ物は食べないほうがいい?

A. 食べたらいけない、というわけではありません。焼く・揚げる料理ばかりにならないように、煮る・蒸す料理と組み合わせたり、レモンやお酢を使ったりして、バランスを意識してみてください。

Q6. 糖尿病や血糖値が気になる場合は?

A. 食事の内容を大きく変える前に、必ず主治医に相談してください。この記事の食べ方は、健康な方の一般的な養生として紹介しています。

まとめ:
黄ぐすみは、糖とたんぱく質が結びついてできるAGEsと関わると考えられていて、東洋医学では「脾(消化吸収)」の色とされています。
「煮る・蒸す」の調理法、酸味の活用、よくかむ食べ方で内側から整えて、自分の体質(脾虚・痰湿・湿熱)に合ったツボで巡りを整える。白目まで黄色いときは、まず内科へ。
肌の色は、毎日の食卓から変えていけます。

今日の一皿が、これからの自分をつくります。あなたの全盛期は、これからです。

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出典

  1. Gkogkolou P, Böhm M. Advanced glycation end products: Key players in skin aging? Dermatoendocrinol. 2012;4(3):259-270. doi:10.4161/derm.22028(PubMed より)
  2. Laughlin T, et al. Autophagy activators stimulate the removal of advanced glycation end products in human keratinocytes. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2020;34 Suppl 3:12-18. doi:10.1111/jdv.16453(PubMed より)
  3. Zhang Q, et al. Facial assessment methods for inhibiting glycation and aging effects and the correlation between glycation and aging parameters. Sci Rep. 2025;15(1):1935. doi:10.1038/s41598-025-86467-0(PubMed より)
  4. Uribarri J, et al. Advanced glycation end products in foods and a practical guide to their reduction in the diet. J Am Diet Assoc. 2010;110(6):911-916.e12. doi:10.1016/j.jada.2010.03.018(PubMed より)
  5. World Health Organization. ICD-11 for Mortality and Morbidity Statistics, Chapter 26: Supplementary Chapter Traditional Medicine Conditions – Module I(湿痰 SF13、脾気虚 SF70、湿熱困脾 SF78)icd.who.int(2026年10月13日確認)
  6. MSDマニュアル家庭版「成人の黄疸」 msdmanuals.com(2025年8月更新、2026年10月13日確認)
  7. ロート製薬「メラノCC 薬用しみ 集中対策 プレミアム美容液」製品情報(2026年10月7日確認)

免責事項

本記事は一般的な健康・美容情報の提供を目的としており、診断や治療の代替ではありません。持病のある方、食事制限のある方、妊娠中の方は、食事内容を変える前に医師にご相談ください。化粧品・医薬部外品は製品の使用方法と注意事項を必ず守ってご使用ください。

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